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何年か前に、ベストセラーになった本ですが、 ぜひお勧めしたい本があります。
ランス・アームストロング著 「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」
ランス・アームストロングという名前を 知っている人もいるかもしれません。 ツール・ド・フランスという、 毎年7月に、3週間に渡って行われる世界で一番過酷と言われる 自転車レースにおいて、7年間連続優勝をしたアメリカ人です。 残念ながら彼は今年のレースを最後に引退してしまいました。 しかし、現在まで92回行われているこのレースで、 7回優勝したのは彼だけです。
タイトルにある「マイヨ・ジョーヌ」というのは、 このレースの総合優勝者が着るジャージの名称です。 そして原題は「自転車の話じゃないよ」(自己訳)。 この本を書いた時点では、 彼はツール・ド・フランスで初めて優勝した直後でした。 自転車競技はヨーロッパではサッカーに次に 人気がある(らしい)のですが、アメリカではマイナーです。 ヨーロッパの競技においてアメリカ人の優勝は、 アメリカ人のとっては最高に胸のスカッとする思いだったでしょう。 でもこの本は、その事が書いてあるのではありません。 「癌」についての本です。
彼は子供の頃からトライアスロン選手として名をあげ、 一番得意だった自転車の競技者となりました。 ある短距離レースでは史上最年少で世界一となり、 これから更に期待できるという25歳の時、 彼は睾丸癌に侵されている事が判りました。 ツール・ド・フランスのような競技では30歳前後がピークです。 25歳はまさにこれからという時です。 しかも自転車競技者にとっては致命的な癌の肺への転移、 そして脳への転移も見つかります。 「生存率は?」 医師「50%、いや40%、、、もしかしたら、、」
この本は、医学の素晴らしさ、医師・看護婦の努力、 友人や家族の大切さ、人間の強さ・弱さ、 なによりも生きている事の素晴らしさを教えてくれます。 私はこの本を読むたびに「生きるって凄い」と思い、 「こんなに強くは生きられないよ、、」と自分を嘆き、 「でも生きてる!今日眠っても明日がある!と 考えられる事が幸せだ」と思います。
朝早く川岸の道を自転車で全速力で走る。 ピュンピュン通り過ぎる景色、水の匂い、緑の匂い、 体が、向かってくる風を切り、また繋がって流れていく空気、 遠くに見えた赤い塊が、綺麗な大きな花達である事を確認し すぐ視界から消え去り、先の曲がった道がどこに繋がるかを思う、、。
ただこの本はツール・ド・フランスについても書いてあるので、 その複雑なルールやスタイルを知らないと????という 部分もあります。でもそこは解らなくても大丈夫です。 私も良く解りませんでした。 「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」が面白いと思った方は、 その続きである「毎秒が生きるチャンス!」をお読みください。 こちらはツールに関してより詳しく書いてあります。 ツールを見て、またこの2冊を読み返すと よりいっそう面白くなります。 |
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